2014/07/31

中目黒散歩:コウモリ・ネズミ・ウシ・カラス







東京・中目黒での三日間のワークショップも最終日。もう地図を確認しながらで
なくても大丈夫、なんてボンヤリしていたのか、曲がるべき角を曲がらずにワン
ブロック先に行ってしまった。あわてて曲がると、そこにはデパートとかで  
よく目にするコウモリのマークのカステラ屋さん。わあ。棚からボタ餅。   
帰りに寄ろう!と楽しみにしていました。スタンダードにカステラにするか、 
迷ったけれどオランダケーキというのにする。ココア味で、上にレーズンと  
クルミが乗っているの。ツイッターで時々つぶやいていますが、こんど海外で 
合同展をする予定があり、開催国ではないのですがオランダにも行くつもり。 
だからか何か、オランダづいているのです。きのう買ったのもオランダ語の本。
今日、ワークショップに飛び入り参加していた少女もオランダの子。(本場の 
Dank u wel:ありがとう、の発音をきかせてもらいました)…。      




ところで、東京は広くて、私は中目黒や代官山(おとなりの駅)の辺りには疎いの
ですが、あちこちにグラフィティがあって驚きます。ワークショップ中に喉が乾く
だろうから、と水を買ったら、飲み物の取り出し口にまでペタペタと貼ってある。
洒落たものも多いのですが、ふと見上げた時にみつけた、ネズミのように見える 
剥がれかけの貼り紙をみて、ああ、私はこういう"天然物"のが好きだな、と思う。




ワークショップをしていた学校と、おしゃれな本屋さんCOW BOOKSが
ものすごく近くて驚きました。ここにあったのか。ずいぶん前に来た事が
あったような気もするけど、そうだとしたら久しぶりすぎて、すでに  
初めて訪れるような感覚。新鮮。積ん読を読んでからだわ、と我慢。  
サービスで出してくださった冷たいお水がまろやかで印象に残る。   




3日間の「通勤」中、2日は帰り道に寄り道をしていたけれど()、今日は
自分を労わねば。中目黒を(コウモリマークのカステラ屋さんとウシのマークの 
本屋さんで)満喫したからもう帰ろう。と、駅に向かうとこんな看板が。    

「少しも寒くないわ。 店長」

そうだね。(今日はカンカン照りの夏の日)。思わず笑ってしまいました。洒落た
こと、いう。数年経ったらなんの話だかわからなくなるかもしれないから書いて 
おくと、生徒の子どもたちも、ちょっと集中力が切れるとよく歌っていた、   
大ヒット映画「アナと雪の女王」の歌の歌詞です。              




家に帰ると、カラスが待っていました。三重県・津市の小冊子「Kalas」()の
最新号です。実は今日、教室での質問タイムで、作家活動を始めてから<16年>
だと<8歳>くらいの人々に話していて、年寄り気分がしたのですが、この表紙の
<23>(号)という数字をみて、私の自主企画の出版物は今度でるものでやっと
<3>号であり、Kalasすごい!と羨望の眼差しになったのです。数字って、ね。
何なのだろう?年齢の数字が少なければ若くてよくて、多ければ年寄りで悪い?
お金の数は少なければ悪くて多ければ良い?なんて思ったあと、SNSで知った 
この漫画を一気読みして少しホロホロする。生き延びて、年をとれることは  
幸せ。そうなのだ。偶然は重なるもので、私がCOW BOOKSで買おうかなあ、
と迷っていたのはヘッセの「人は成熟するにつれて若くなる」という本でした。










東京・中目黒のBunBu学院で子供向けのワークショップ








東京・中目黒のBunBu学院で、7/29〜31(10時~12時半)の三日間、
BunBu Summer Schoolの一環として、貼り絵でつくる じゃばら絵本という
テーマで年長〜小学生を対象としたワークショップを開催しました。
*実際に参加したのは小学2年生くらいの子どもたち。






写真は、ワークショップのための試作の制作風景。「子供でも作れるよ!」という
トーンの絵で見本を作るべきか悩ましかったけれど。のびのびと作ってみました。
じゃーん、こんなのが出来ました。「我輩は黒猫である。題名はまだない」…? 

何度かワークショップをしたことがありますが、講師の私のやり方をヒントに 
参加してくださる方が楽しく作品作りをして頂けたらと思います。新聞紙など 
日常的に目にする紙であそぶび、作品を作ることについても体感して頂けたら。





ワークショップ1日目


自己紹介をして、作品をみてもらったりしてから、折り紙を
折って、切って作る「季節の紋切りあそび」(父と私が夏の
図案を担当した本)からの図柄を切り出しました。    



さて、次は今回のワークショップの主題・ジャバラ本をつくるよー。
"ジャバラ"っていうのは"蛇"の"腹”って書くんだよ、クネクネしてる
でしょ、こんなふうに…と書いた絵(by 私)がユルい、ユルすぎる。





長い紙を折って、表紙に貼り付けて…



じゃーん!ジャバラ!




つぎは裏表紙に名前を貼ろう。




チョキチョキ



じょうず!



紋切り型の前振り(?)があったからか、私が言う前に二人の子がハート型は、
折って・切っても作れる!と理解して実践していました。私が切ったハートの跡
(切った後の紙)をみて、「これ誰が切ったの?」と目を丸くして、女の子。  
「きれーい、持って帰る!」とにっこり。別に自分の筆跡?ハサミのラインが優れて
いるのだ云々、という話ではなくて、ハートはハートで、線の運びというのは 
大して変わらないにしても、「いい形」に出来たなら、デザインうんぬん難しい
事を言わない・しらない小さな子にも敏感に・ちゃんと「伝わるのだ」と実感。
すこし、感動。同じ内容のことを言っていても、テニヲハに気を配ったり、  
そういうこともきっと同じだろう。なんて上の空に考える。ジャバラ本と、  
裏表紙ができたところで、一日目、終了。明日は中身を作るよー。      




ワークショップ2日目


2日目は、ジャバラ本の中身を作っていきます。昨日の製作作業で、だいたいの 
感覚がつかめたらしく、サクサク作っていく子も。参加者の皆さんは大体同い年 
くらいの小学校低学年の子たちばかり。前に楽譜ばなしをブログに書いた私の  
祖母は、個人的な話ですが小学校の先生をしていたのだとか。会ったことはない 
血のつながりのある彼女もこんな風景を見ていたのかな、と、思いを馳せたり。 
はっ、「せんせい!」と呼ぶ声、現実にもどってあれこれアドバイスしたり、  
やってみせたり、励ましたり。                       





ここを切ってさ、ドアにしようかな、とかアイデアがすばらしい子も。すてきな
しかけ絵本になってきています。羽を広げていないカワセミの写真に青い紙片を
貼ったら飛んでるように見えるんじゃない?とか、自分のやりかたを押し付ける
のではなく、少し「助け舟」くらいが、ワークショップ講師の役割なのかしら、
とか、新米講師おもいました。ワークショップ講師を担当するのは今回6回目。

さて、明日は仕上げだよー。                       



ワークショップ3日目



三日目、生徒が一人、増える。今日だけ参加の女の子。何がすき?と聞いて、
パンダを作ることに。オランダの子なのだけれど、やはり受け応えというか、
意志がはっきりしているなあ、と会話の端々に感じる。(いい事です)。  
私はこうしたい、ああしたい、という意思表示の能力というか。      



三日間連続で参加している子たちは、ジャバラ本の中身の仕上げの作業。
そして表紙作り。…それすら終わった子たちは、ジャバラ本の裏の余白に
自由にモチーフを貼り付けたりしている。折り鶴とか、この青いハート 
ブルーハーツ…ですな…)だとか。マチスの切り絵みたいでステキね。 
「マチスってなーにー?」「マチスしってるー!」とか、こうやって  
わいわい、お喋りしながらの授業って、中学や高校になると、    
なかなかなさそう。いい時間だね。                




ドアを開けられたり、しかけ絵本のように製作している男の子に触発されたのか
もう一人の子も、こうやって薄い紙を貼り重ねたり、工夫している。学ぶという
言葉の語源が真似ると同じで「まねぶ/学ぶ」だ、という話を思い出す。   




ちぎり絵をする子も。この子はゆっくり、細か〜く作る子で、広い紙のはじっこに 
ちっちゃ〜くモチーフを貼りはじめるもので、はたして埋まる・完成させられるの 
だろうか、と心配もしていたけれど、できあがりをみると実に美術的にすぐれて  
いるというか、絵としてとても美しいデザインになっていた。発表したくない、と 
いっていたのでちぎり絵の部分だけ。夕焼けをあらわしているそうです。    








今日だけ参加の女の子は、中のページを絵で埋めるのはやめて、表紙にパンダを
貼りました。じつをいうと顔の形と目の黒いところは「こうやって切ったら、 
パンダになるんじゃないかしら」なんていいつつ私が作ってあげたのですが、 
他の部分はきちんとした信念をもって製作されております。手を貸さず。   



しかけ絵本を作っていた男の子は、結局ペロリ、とめくると何かが現れるのが
4箇所にも増えて、なかなかの大作に。途中、「もう、つかれたー、表紙は 
作らなくていい」とか言ってたけれど、私も少し先生として慣れてきて? 
「休んどいで」と放流後、帰ってきたら「よし!やっぱ表紙つくる!」と  
なって、一安心でした。何をしたいのか聞き出したり引き出したり、早い子
ゆっくりの子、みつけてサポートしたり、アイデアを出したり質問したり。
疲れてたらリフレッシュさせたり…「先生」ってすごい仕事だなあ、   
教師=教える師、と書くけど教えるだけじゃないのねーと実感。     
    




瞬発力があるというか、よし!コレ作る!と言うやいなや手が動くタイプの?
この子は、作業が早くてジャバラの表にも裏にも絵がぎっしり、楽しい作品に
なりました。他にも色々写真はとったのですが、レポートはこれにてお終い。








2014/07/30

ひなこちゃんたちと再会/海外合同展用の会話集を買う







今日も、仕事(ワークショップ)帰りに寄り道。伊野さんご一家と再会できました。
昨年の秋に個展したときに同じ・すずらん通りで展示をしていたユフラ)の 
たえさんと、娘のひなこちゃんも。寝起きの「むー」としたも、可愛いわ。   




開発したアプリ「レター」も参加していたのです。会場は代官山の蔦屋書店の中の
GARDEN GALLERY。おしゃれで、オトナな雰囲気が漂う界隈です。     




私…ねむいの。

あなたは、なにしてても可愛いです。

キュン。






余談ですが


同じ敷地内にある本屋さんで休んでいたら、ひなこちゃんお母さんが私を見つけて
声をかけてくれたのも嬉しいびっくりでした。私、こんど海外で合同展に参加する
ことになり、"よし、作品を送るだけじゃなく私自身もあの人たち会いに行く!"…と
つい数日前に決心したばかり。旅の会話集みたいなのを<手に>入れました。これを
頭に>入れていけたらいいんだけど、コンピュータみたいに自動でインストールは
できぬ人間の身体・頭脳なのでありました。ま、気楽にいきます。まずは英語を…。




そうそう、今日、ひなこちゃんたちに会えたのは偶然、中目黒でワークショップ
していたから、なのです。中目黒と代官山はお隣の駅。私のWSは明日が最終日。
伊野さんたちのイベントは昨日と今日。いいタイミングで、近い所で。     

お仕事を終えてから、代官山にいこうとしてプラットフォームを間違えました。 
横浜方面じゃないのか。渋谷寄りのお隣が代官山なのか、と、うっかり。    
でも、おかげでステキな「ドアに注意」の注意書きがみられました。笑。    







2014/07/29

WS後のクールダウンにミッドタウン・2人展「Cut!」案内状が完成!







BunBu学院でのワークショップ一日目が終わり、一息、昼ごはん。見上げると
トムとジェリーを放映中。映像だけで伝わってくるおかしみ、さすがだなあ
改めて思う。…っていうか、どっちがトムでどっちがジェリーだったっけ??




ワークショップという、日常的でない時間の後、頭のクールダウンと、"出力"の
あとの"入力"のため?六本木の東京ミッドタウンに立ち寄る。玉子のような形の
パブリック・アートから女の子が生まれてましたよ。            

たしか、そんなシーンはなかったのだけれど、学生時代に芸術学の
授業で観た天使のたまご」を連想する。耽美で、はっとする  
世界観だった。あとでじっくりみてみよう、上の動画。     




ミッドタウンの中には、東北の三大祭りのあれこれが展示されていました。
ねぶだも、ミニチュアサイズだけれど、迫力がすごい。孔雀の羽を頭に  
飾っているなんて、かぶき者ですなあ。                



サメになんか、負けないわ!という強さのある顔立ちの因幡の白兎にも見とれる。






映画の宣伝のためか、ミッドタウンの庭にはゴジラが居ました。
腰まで穴に、はまってしまったのかしら?助けられないわ。  



映画といえば、六本木駅で広告をみたドラえもんの新作は観たいかも。
「8.8」のポスターも洒落てる。                   






二人展「Cut!」の案内状が届いていました。ワークショップが一段落したら
宛名をかくぞー。普段あまり展示をしない神奈川と、神奈川よりは開催して 
いるけど、それほど多くはない大阪での展覧会。だから、いつもはご案内を 
出していない あの人、この人の顔が頭に浮かんでいます。        



8.22〜9.2 カロカロハウス(神奈川)
9.30〜10.11 ondo(大阪)