11/13:並行して進んでいる仕事の制作、二日目。
前日の制作で無事に作品を送り出してホッとする
間も無く、次のことに取りかからねば…、でも、
まだ仕事部屋に行きたくないなあ、と昼食後に
まったりしながら、気がつくと手が動いていた。
仕事(絵:今日は貼り絵)に着手しないといけ
ないけど、まだ、もうちょっと…と、エンジンが
かかるまで待ちながら、息抜きに絵を描いてたら
世話ないわあ。サガってこういうことなのか。
さが【性】1.(自分ではどうしようもない)
うまれつき。性質運命 2.運命。常のならわし
(c)グーグル調べ
で、いよいよ制作に着手。この「なんのこっちゃ」感、
いいなぁ。前日の制作は、続き物の初回だった。初めて
お仕事する方々とのやりとりで、クライアントのご要望
を取り入れて、写実的な表現をしてみた。具体的には、
猫のポーズを、通常よりも説明的にしてみた。すると
途端に私の絵という感じがしなくなって、なるほど、
私の絵には写実性は必要ないのかも、と気づく。
(写実的な絵が「いい」人もいるけど、私の場合は)。
アートディレクター的なこともしていた父と、絵の
描写を単純化することはエッセンスを抽出するような
感じで、ピクトグラム(標識などの絵文字)しかり、
オランダの絵本作家:ディック・ブルーナしかり、直感
的に伝わりやすい・純度が増す感じがあるね、と話す。
*
後日記:この絵の、猫の話です
↓
私の作家活動の中で、今まで二つの転機となるような 助言があり、一つは、切り絵で切った後の紙を一緒に
画面の中で見せたほうがいい、ということ、これは初個展を見に来てくれた、確か学校の掃除のご婦人が言って
くれた。二つ目は大きめの個展に立ち寄ってくださった見知らぬ(多分、美術評論家とかではない)男性が、
加筆は最小限の方が、より「あなたの作品らしい」と いうようなこと。今回のこれ(写実性はいらん)は、
その次くらいの転機かもしれないなあ?三度目にして初めて、自分で気付けたな、と嬉しい。
待ち針の頭についているような形に
小さな花をいっぱい切り出し、貼り
つけて絵は完成。編集部にお電話を
して、お届けに上がる。
帰り道に、ちょっとクールダウンというか気分転換の散歩をしよう、と
少しは行ったことがある商店街を奥に奥に行って、多分ここで曲がると
あのあたりに出るんじゃない?と細い道に入る…が!見事に迷う。
東京にしては珍しい昭和感が漂うエリア、暗い夜道、ひと気もなく、
どっちが大通りなのかも感覚がつかめなくなっていて、ハラハラ。
でも、「ここどこ!」みたいに不安 になるのは案外楽しいなとも思う。
だって(私は嫌ですが)お化 け屋敷だって不安になるために入るわけで
しょ?海外や未知の場所への旅だって、微かな心もとなさが伴うから、
分からないから楽しいんでしょ 、とか考えつつ歩いていました。
大通りに出て見たら、なあんだ!ここの裏だったか!って場所で、
ちゃんとおうちに帰れました。
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