2018/09/17

個展準備中:貼り絵の副産物の紙片で作った抽象画シリーズ







8月末の制作風景をご紹介します。           

何度か書いていることですが、私は1998年11月の初個展の時に
私独自というか、特徴的な作品は切り絵(元々ある色を活かし
人物像などを切り出すもの、誰に教わったのでもない、遊びの
中から出てきた?手法・・・下の映像参照:映像=neru lab
もみじ市ウェブCM参照)、と思っていて、筆で描く絵もある
し、鉛筆画も好きだし、パーツごとに切ってから貼り合わせて
作る:貼り絵も作るけど、最初からあれこれ見せるのではなく
"ああ、辻恵子といえば切り絵の人だよね"とでも覚えて頂ける
までは切り絵をメインに見ていただいて、そのあとは何を 
お見せしても良いや、と策略?を練っていました。実際、 
初個展でも貼り絵は数点展示していましたが、一割くらい。
切り絵とそのほかの手法の絵の割合はいつも9:1だとか、
100パーセント切り絵だけ、ということも多かったのです。







   
初めての絵本の仕事「かげはどこ」(2003年に月刊絵本として刊行、2016年に単行本化)は貼り絵での仕事。
雑誌「天然生活」での連載挿絵も貼り絵でしたが、しばらくは「切り絵以外」を発表したり依頼されたりする
ことも少なく、そろそろ「それ以外」の絵も発表したいなあ、なんて思っていた頃・一昨年、2016年にNHKの
連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の冒頭映像の仕事で貼り絵作品が起用され、今まで個展にいらして・切り絵
作品を見てくださったかたなどよりもン・万倍?世もしかしたらもっと多くの視聴者の目に触れることに。 
ですので、その後しばらくは " 今まで「切り絵作家」と名乗ってきた・今も名乗っているけど、切り絵以外も
やりたい、とは思っていたけど、「貼り絵作家」とも言ったほうがいいのか?いや、違和感が…"などと(笑、
深刻ではなくて)アイデンティティが揺らいだりもしましたが、テーブルマナーの小冊子や、「月整活」など
線画の仕事も同時期にあり、ああ、切り絵、貼り絵、線画に水彩画に立体に…もう「技法」に縛られなくても
いいんだな、と腑に落ちたのが昨年?とはいえ、朝ドラの影響で貼り絵の仕事も前より多くいただいていて、
その作業中に、副産物のように出てくるのが色とりどりの細かな紙片なのです。私が切り絵を始めたきっかけ
の一つとして、インタビューなどでお話しすることが多いエピソードは、学生時代に描いた水彩画(の駄作)
を捨てようとしたら、絵としてはダメだとしても破いた紙片はとても綺麗で、ゴミ箱の中から出してハサミを
入れて遊ぶように、人物像を切り出したのでした。髪の毛、顔などパーツごとに切って貼り合わせて作る  
貼り絵の制作中に出る紙片も、その時の水彩画の失敗作のように「ちょっと待って、ちゃんと作品にしてよ」
と潤んだ瞳で訴えかけられているかのような波長を感じてしまって、いつも「ああ、この紙片でいつか、  
抽象画のシリーズを作って、展覧会でお見せできたらなあと思っていたのでした。2015年の第40回目の個展
時に、数点・黒を中心とした作品は展示したのですが、今回は色とりどり!の作品を沢山作りました。   



なんか楽しくなってしまって、約100点!あります。額装した
状態で全ては飾りきれないほどなので、シート作品としても
お選び・お求めいただけるように用意しました。     
*ご希望の方には、額装も承ります!          





抽象画のシリーズ、と言いつつ、あ、これは
建築物かな?とか、これは花かな?と想像 
できるくらいに具象的なものもありますよ。


数字(このために作ったのではなく、紙片の
箱に入っていた・以前作ったもの)を、
構成した色紙の上に乗せたものも。





ちっちゃい貼り絵の人物像も、同じレースのような台紙に貼って、額装しましたよ。




じっくりお選びくださいね。





初めて個展を開いてから20年、長い道のりを歩いてこられたようにも、
絵描きとしてはハタチだと思えば、まだまだ先が長いようにも思う秋。
紙で遊んでた初心に戻るような気持ちで、小さな展覧会を開きます。

辻恵子( http://www.tsujikeiko.com )個展「20」

会期:2018年10月2日(火)〜8日(月祝)
会場:CONTEXT-S 阿佐ヶ谷
*JR阿佐ヶ谷駅南口から徒歩5分 
企画:ing  (駒ヶ嶺三彩さんキュレーション週)
住所:〒166-0004 東京都杉並区阿佐谷南1-47-4
電話:03-3317-6206
交通:JR阿佐ヶ谷駅から徒歩5分

関連するブログ記事はこちら


FBイベントはこちら
















0 件のコメント:

コメントを投稿