2014/04/12

「日めくりの日々」再額装→ ブックシェア @ tray





急遽きまった長野での巡回展の準備中。いちど額から外した作品を、
また額に戻しています。前と違う額にいれて、かなり印象が違う絵も
ありますよ。ガラスみがきの時は、エッジで怪我をしないよう、服に
穴をあけないよう、手袋とエプロンをつけます。すでに穴だらけの 
エプロンでは、芝生の蚤の市でみつけたピグレット蜂のワッペンが 
今にも逃げ出しそう。布の手袋には、謎の赤いシミ。え?出血して 
ないよね?とじっと手を見る。密かに主張する手袋とエプロン。  






辻恵子展「日めくりの日々」(長野会場)→ 詳細こちら
・会期:2014年4月24日(木)~5月27日(火)*水・休




個展「日めくりの日々」は、東京大阪山口と巡回したので、
同題の画集のサンプルにも少しヨゴレが目立って(有り難いこと
です:嬉しい位)、初めて製本のためのリングを外し、今までの
仕事のファイルに加えました。あとがきに登場する、マスキング
テープで制作した切り絵作品も、額装したのですが:     
 ↓        



                \えー、また出かけるのぉ?/


…と言っているように見えて、すこし笑ってしまった。前は手帳のポッケで
ヌクヌクと眠ってたのにね。見てもらってらっしゃい、長野でね。2010年、
気まぐれに、この作品を作っていた時に隣にいたのが「日めくりの日々」で
全面的に御協力くださっているハルカゼ舎の店主(あとがきの著者)だと 
気づいたのは、まさに画集を作っているとき:昨年のことだったのですが。
そうやって、あとあと何か一緒にする人と、今は気付かず出会っている事も
あるのだ、と思うとなんだかワクワクしますね。            

       *この作品が生まれる様子は芝生のブログにてご覧頂けます。










ところで今日は日中、東京・参宮橋の tray)で開催された
木村真さん企画の「ブックシェア」という会へ。第一回。  
以下、会場のHPより:                  

ネット書店は、目的の本を早く手に入れるのに便利、
書店は、決まったコーナーにまっしぐら。
思いがけない本と出会う機会が
少なくなっているような気がしませんか。
「ブックシェア」では、テーマに沿った
お気に入りの一冊を参加者が持ち寄り、見知らぬ人に
おススメして、みんなで褒め合ったり、
うらやましがったりする会です。
思いがけない本との出会いがあるかもしれません。




参加者・八名くらい(だったかな?)と、木村さんと画廊主とで
小さな輪を作って、本日のテーマ<海外の絵本>のもと選書した
一冊をそれぞれ紹介して。そのあとに、木村さんの蔵書を拝見。




うわあ、洒落てるなあ。つくづく、「絵」という表現はユニバーサルに
「伝わる」から便利?というか、すごい。ドイツ語の「もじゃもじゃ 
ペーター」の挿絵だったか、二匹の猫が号泣して、涙が川になって 
いるシーンなど、言葉が分からなくてもワハハ、となる。     

逆の立場だってそうだ。自分の絵本をオランダ人の友達が気に入って
くれたとき、彼らには日本語ひとつも分からなくても、おこがましい
言い方に聞こえるかもしれないけど私の絵は、彼らに「伝わった」。

小説だったら、そのままで伝わることは、まず、ない。訳者の手腕に
かかっているところもあるし。音楽は、絵に近いかもしれない。  
説明なくても、歌詞の意味が分からなくても感動できるもの。   

そして、絵本というのは普遍的な事を描くことが多い気がして、  
だからこそ古い絵本も古びない・新しい絵本も懐かしい部分が   
あるのではないかしら、と、前々から考えていた主題が浮かぶ。  

なにより、思いがけない本との出会いや、初見の人たちと、    
本について語り合う、なんてなかなかない機会なので       
とても楽しかったです。                    









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