「PAPIER - 紙」展・欧州旅日記：C・ベイカー終焉の地と赤い光

（「PAPIER - 紙」展・欧州旅日記：つづき）長い旅の最後の夜。ユトレヒトの小旅行から、滞在先のアムステルダムに戻って、バレエを観に行くまでと、観た後に少し街を歩きました。同行してくれていたハーティさんが、不意に立ち止まり、ここでチェット・ベイカーが死んだのよと、プレートを指さした。

彼はジャズのトランペッターであり、シンガーでもあった人。

「Chet Baker Sings」は学生時代によく聴いたなあ。繊細そうな、甘い歌声に聴き惚れた。　　　　　

故意だったのか事故だったのかは、分からないけれども転落死した、というのはどこかで聞いた覚えがあったけどアムステルダムだったとは。音楽でのみ知っていた彼が、確かにここにいたんだ。帰り道にも、感慨深く見上げました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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「新形像」「髪型美容中心」…おもしろ日本語ではなくて中国系の方のお店だった。同じ通りの別の店を指して、ハーティさんが「ここは同性愛者のオーナーが始めたお店」というようなこと（詳細失念、歴史的な話）をしてくれる。

そいえば、この辺り（オランダやベルギー）はゲイの人々が市民権を得ているって聞いた。そしてこの後、劇場で、ハーティさんの友人（男性）と偶然にお会いし、挨拶を交わした時、別の男性を「His husband」と紹介されて、同性婚できる国だと知りました。

自然すぎて驚き、そして「彼の夫」なんだねー。そうだよねーと思う。カルチャーショックとはこのことだ。後で調べてみたら、オランダは世界で初めて同性婚を　認めた国なのだとか。ちなみに、私は初めて生でお会いした同性婚のカップルは、とても素敵なご夫婦？「ご夫夫」？でした。ラブラブで。チャーミングで。　　　

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話は戻って、今回の旅・アムステルダムでの最後の夕食は、中華料理でした。

メニュー。牛肉湯麺＝【牛肉・スープ・麺】とか。大体わかる。漢字、ばんざい。

中国茶をコーヒーカップ（？）で頂く。ごちそうさま。＊Photo by ハーティーさん。

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オランダは割と安全な印象だけれど、一方でマリファナが合法だったり、娼婦街というか、いわゆる「飾り窓」もある。英語では「レッドライト」。見てみたい気もするし、ちょっと怖い気もするけど、でも、んーー。行きたい！と、伝える。闇の部分というか、隠しておきたいであろうものがあっけらかんと存在・共存しているというか。「飲む打つ買う」が隠さずある不思議。＊カジノもあります。　　

レッドライトへ行こうとしつつ、あれー、道、間違えちゃったみたい。とハーティさん。閉店後のオモチャ屋で機械仕掛けで跳ねるヌイグルミの動画を撮る。＊動画の声は、通りがかりの人です　　　　　　　　　　　

上半身だけのマネキン。モガで、デカダンスな雰囲気。憂いを秘めた。マレーネ・ディートリッヒのような。

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バレエを見終わったあと、またレッドライトに行ってみることに。日本のアイドルなんかによくある、上目遣いで幼い感じの女性とは違う「セクシー」。ちょっと強そうな。挑発的な？観光客が多かったり警察が目を配っているから治安的には案外安全そう？終始、わーー。と刺激的だった。この街の、光と影というか。夜の闇と赤い光（レッド・ライト）というか。街の雰囲気は、他の方の写真でどうぞ→ Red+Light+Amsterdam　　　　　　　　　　　　　　　

レッドライト（飾り窓：娼婦街）に行く前だったか後だったか忘れてしまったけれど、また教会の鐘の音を聞くことが出来ました。アンネ・フランクの家の近くで、アンネも聞いたかもしれない鐘の音、ユトレヒトのドムとどこかの教会の鐘の音、そして滞在中、最後の夜の　　　この鐘の音。どれもハーティさんと聞いた旅でした。（旅日記、つづきます）

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この展覧会のための欧州への旅でした：　　　　　　　　　　　　

「PAPIER - 紙」　　　　　　　　　　　　　　　　　　         　　
作家: Maartje Jaquet, Judith Koning, Charlotte Moufti, 辻恵子
会期: 2014年10月11日（土）〜 11月9日（日）　　　　　　　　
会場: Le Poulailler  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
住所: 11 Rue du Saint-Get, 59830 Wannehain, France