2019/02/21

作品における「ヘンタイ」考( ≒ "本気で遊ぶ")?





年賀状の整理をしていたら、2013年の自作の年賀状が出てきました。 
これを受け取ったグラフィックデザイナーの友人セキユリヲさん)が
褒め言葉としての(と思いたい!)「ヘンタイ」!と言ったのが印象に
残る一連のものなのです。そのあと、もう一人リドルデザインの方)
にも「ヘンタイ」と言われたことがあり、前々から作品における   
「ヘンタイ」性って何だろう?と考えてはいたのですが、       
先日、何の展覧会をしているかチェックもせずに、ふらっと     
銀座グラフィックギャラリーに立ち寄ると、NYで活躍しているという 
グラフィックデザイナーのポーラ・シェア(Paula Scher)さんの作品を
見ることができて、はっ!(へ、ヘンタイ!)と、他者の作品で感じた
ことで、なるほどねー、そういうことかと、ちょっと腑に落ちました。





遠くから見ると地図だったり、「IS」の文字だったりするもの、
近くで見ると、ぎっちりと文字が書かれている・文字で絵が構成
されているわけです。*画像内の赤い矢印参照。       

うーわ、ヘンタイ!と思ったのは、その細かさだけでなくて執拗
に・根気よくその(小さな文字を描き詰めていく)作業を想像 
できるからだろうな、と感じました。夢中になって、作品に没頭
して。多分、らんらんとして、楽しそうに。         




話を、自分の年賀状に戻すと、なぜセキさんがヘンタイ!と
言ったかというとですね、あのヘビの絵は印刷ではなくて、
新聞紙のカラーページ(赤、緑と黄色)から一つ一つヘビを
切り出して、目を入れて、一枚の年賀状につき三匹を、多分
百枚以上、(それから新年の挨拶と自分の名前も手書きで)
繰り返し、作り続けたことに対してだったんだろうな、と。
あー、なるほど、(いい意味で)あほか!とか、まー、  
しつこく、こまかく、よくやるよね!というか、     
そういうことなんだろう。ヘンタイ考。         



そして、Paula Scher展の題名「Serious Play」が、本気で遊ぶってことだ
とチラシに書いてあったのにも、そうそう、そういうことです!(作品
づくりにおけるヘンタイって!←?ちょっと話は違うけど、私が考えて
いた事と重ねると)と、妙に納得できました。そして、ただ単に執拗に
細かい作品を作るぜ、っていう話ではなくて、それが洗練されてるのが
気持ち良かった。さすが〜、と思いました。ぎっちり地図の形に文字を
描きこんだシリーズだけでなく、無駄を削ぎ落としたポスターなどの 
デザインも洒脱。3月25日までやっているようです。ぜひ。      










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