東京・日本橋高島屋での展覧会「E」に伺いました。
彼女の絵は、可愛らしさと、ちょっとした怖さと、
声が聞こえてきそうなところが好きです。
*
樋口佳絵さんといえば、テンペラ画が思い浮かぶ
のですが、その技法についてお聞きしていて、卵
や、アマニ油(最近、健康食品的に知られる油)
などの名前も出てきて、「ああ、道理でホッと
ケーキみたいに美味しそうなプツプツが!」とか
小学生のような発言をしてしまいましたが、
それは石灰だとか別の要因だそうです。笑。
佳絵さんの絵の脚の曲線や、指の仕草などの細部が
なんともグッとくるんだよねえ。という話をして
いたら、一緒に行った坂本さん曰く「タイツ感」が
辻さんぽい、と。笑。確かに。と家に帰ってから、
飾ってある小さな頃の写真を見てみると…似てた。
幼い子供独特の立ち方や体型をチャーミングに
描いた絵といえば、例えばアメリカのノーマン・
ロックウェルや、「くまのプーさん」(原作:
A.A.ミルンの本の挿絵の、E.H.シェパード)の
少年少女のを連想したりしていました。
話を戻すと:展覧会の初日の開店時間と同時くらいに
画廊に着いたのは幾ら何でも気合を入れすぎたかな?
と思ったのですが、続々と来場者がいらして、あ、
早くきてよかった!と思いました。この絵を手に入れ
ました。紙版画は版が同じでも、発色の具合などが
一つ一つ違うので、じっくり選んで、私はこれ、
私はこれ、と決めてから(←坂本さんも、ご購入:
最後の一枚を、たまたま同席してらした方が選ぶと
いう、連携プレーのようなことが起こっていました。
佳絵さんもお気に入りの作品だったそうで、嬉しい。
この日は、日本橋から西荻窪へ展覧会のハシゴ。
ご一緒した、いぬんこさんや、一緒に出かけた
坂本千明さんもご参加の「こけしの えかき」展
@ウレシカへ。こちらは、版画ではなく一点もの
なので、同じようにはいきませんでしたが、
この絵がいいね、と坂本さんと話していたら、
絵描き自身も「私これが好き」と仰っていて
嬉しい気持ちになりました。この日、二回め。
自分がいいな、と思っている作品が、見る人に
とってもそうだ、ということを、見る側であれ
体験すると、自分の時もそうであるといいな!
と、そうであるに違いない、と制作に張り合い
が出るような気がしました。ちなみにこの絵は
スナックで働く「山形けい子」という主人公の
こけしが、お客様向けのスマイル〜家で煙草を
くゆらせ、やさぐれているような絵の連作なの
ですが、ちょうどこの一枚はその中間くらい、
ニュートラルで素の「けい子」に見えました。
*作者に撮影許可をいただいています
いぬんこさんは、こけしを主人公に
した絵本も出してらっしゃいます。
*
「こけしの えかき」展から、こけしと紅茶のお店(!)
西荻窪イトチでの「うつくし こけし」展へもハシゴ、
お茶休憩をして。なんとも濃厚な1日でした。
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