2017/02/28

お世話になった、café NOMADの閉店日





2005年に個展をした根津のカフェ・ノマドが、20017年2月末日、閉店した。見慣れたメニュー(ナカバンさんの絵のはず)も見納めだ。ホットサンド、チーズケーキ。モンブランに、夜のメニューでジャガイモとウインナー(?いかん、すでにうろ覚え)を煮たのとか、オムレツも美味だった。ホットサンドはカレーとツナのが好きでした。最初に馴染みの店が閉店したのは多分、ひなぎくが最初だったのだけど、食のお店が閉店なり移転して、「あの味」が記憶の中だけになるのはなんとも切ないものだ。       



ノマドでの自撮り・定番ショットもこれでおしまい。「カフェとは、どんな場所か?」というのは、人それぞれだろうけど、このお店は私にとっては距離感が程よい場所だった。お客として来た人が、一人でコーヒーを楽しみたい時に「ねえねえ」と、割り込んでこない、かといって、さっと、ちょこっと立ち話をしたりも して。店主ご夫妻のプロ精神を端々に感じてました。親しき中にも礼儀あり。礼儀の中にも親しみあり。 



ここのところ立て続けに、谷中根津あたりだけでも、べーグルが四国に、谷中ボッサが長野に移転して、トドメのようにノマドも。このあたりにくることも、少なくなりそうな気がする。っていうか、友人が注文したイチゴタルト、それは私が「とと姉ちゃん」のオープニングの絵の製作でカンヅメ状態だった合間に食べた思い出のメニューだよ(だから頼まなかった
んだけど)一口ちょーだい、とか久しぶりに茶飲話。ありがとうございました、といって、店主さんと写真を撮ってもらいました。           






後日、セールがあって


自分史上ベストのコーヒーカップを手に入れることができました。お家でカフェノマド気分、少しは味わえそうです。        





2017/02/27

五月女さんの器展 @ カモシカ最終日に滑り込む




ああ、もう見られないかもしれないな、会期が終わって
しまおう〜!と、半ば諦めていたカモシカでの五月女 
さんの器展へ。ドラマ「紅雲町珈琲屋こよみ」で、  
ご一緒したカジタのコーヒー豆を買って帰る。朝ドラ
お仕事は「紅雲町〜」がきっかけだった。そのお仕事に
声をかけてくれたのはカモシカがアトリエのオカズ  
デザイン。恩人というかキューピッドというか。調理中
のキューピッドに会釈して、遠回りして用事を済ませて
帰る。気になっている製作、なかなか手をつけられず。
いつでもいいです、の言葉は怖い。自分で自分を   
けしかけて「先生、頑張ってくださいよ」という状況に
持っていく期間。やるべきことをやって締まって、はい
もう作るだけですよ!って状態にしたい(のでブログも
書いてるんですけどね:苦笑)。          



2017/02/25

波多野光 展へ:繊細さとダイナミックさの事など




数年前の個展「ある」の会場のオーナーとしても交流がある作家仲間の波多野光さんの作品展に出かけました。

彼女の作品は緻密に描かれていて、ザーッと「一筆がき」のように切り出す私の製作とは真逆のような繊細な作業なんだろうなー?と考え、いや、私の作品も繊細と言われることがあるけど、「繊細」の種類が違うんだな!などと結論もなく、思考してました。

神経を尖らせて?感じ取るようにして、心血を注いでるとこは同じ。緻密に緻密に描き込むばかりでなく(私の場合は細かい・細い部分を切ったりする部分か)、躊躇せずダイナミックに描く・切るとこがあるのも同じな気がします。                 





2017/02/24

限られた自由時間は有効に使おうとするらしい






企画展よりも常設展の方が面白いこともある、と思いつつ
3点、スケッチしました。体の不自由な方の付き添いでの
外出の空き時間に駆け足で見に行った。限られた自由時間
というのも、有効に使おうとしていいものかもしれない?
と、美術展を見て、お茶を飲んで、手帳にここ数日の事を
書いて、エッセイを二つ読んで、ちょうど一時間くらい。
意識して過ごすと、たった一時間をこんな濃厚に過ごせる
ものなのかー!と、勤め人ではないから、余り意識した事
がなかったのですが、へええ!と思いました。四十路で。



2017/02/23

「暮しの手帳に教わる日」 & 砧公園(花森安治展)に行く日






2017/02/23:自主企画本「日めくりの日々」で切り絵作品にしたハルカゼ舎の日めくり、2月23日の言葉は、「暮しの手帳に教わる日」でした。        

右に写る「暮しの手帖」第1号は、昨年、私がオープニング映像の絵を製作した朝ドラ「とと姉ちゃん」の放送開始日に、古物商の友人がプレゼントしてくれた思い出深い一冊。  
       → その時の話はこちら

左上は、4月まで世田谷美術館で開催中の(言わずもがな、「暮しの手帖」編集長の)花森安治さんの展覧会のチラシです。同誌の編集部の方から招待券、頂きました。感謝!   

左下にあるのは「とと姉ちゃん」の主題歌で宇多田ヒカルさんの楽曲「花束を君に」のキャンペーンで作ってくださったフォトプロップです。        




2月23日:ハルカゼ舎の日めくりが「暮しの手帳に教わる日」の日には、世田谷美術館に出かけられなかったのですが、学生時代の友人夫妻と都合を合わせて、数日後に出かけてきました。美術館がある砧(きぬた)公園は小春日和で、梅や木瓜が美しく咲いていて、ピクニックシートを広げてくつろぐ家族づれがいる週末でした。     





「僕は編集者である。僕には一本のペンがある。」という入り口の文章を見て、つい脳内で英語に変換してしまって、「I am an editor. I have a pen」(…ピコ太郎?)と思ってしまいました、ごめんなさい、花森さん。      

展示されていたものは圧倒的で、例えばりんご箱で作った椅子の洒落たデザインだとか、手書き文字のポスターの存在感だとか、言葉の力だとか、デザイン力だとか、目の付け所、そして具現化する力、人に押し付けず、でも「おっ」と思う、気になるようにするチカラ。   

職業にカテゴライズしたら編集者で画家でコピーライターでライターでデザイナーで・・(まだまだ、ありそうだ、恐ろしいほどだ)。           

柔和な世界観と、怒号のような強い語調と眼光の鋭さのギャップ。男性的な頑固さと、女性のような柔軟性を兼ね備えた存在だったのかしら、と思う。実際の彼については深く知らないのだけれど(勉強中です)、ドラマ「とと姉ちゃん」で常子(大橋鎭子さんがモデルの役)は「とと姉ちゃん:父としての娘」で、花山(花森安治さんがモデルの役)は「かか兄ちゃん:母としての息子」で、その二人がタッグを組んだ時にできたのが、あの雑誌だった。                  

男女、どちら側の視点や立場に立って物事を考えられる公平さというか、普遍性は強いな。          

戦時下に、「進め 一億 火の玉だ」など、戦争に向かう情勢を後押しするような文言やポスターを作っていたのが資生堂の初期のデザインなどを手がけた山名文夫らの集団(で、花森さんも属していた)「報道技術研究室」だったと知って、驚いた。花森さんについてはドラマで知っていたけど、あんな優美な世界の山名さんまで!!という驚き。が勤めていたような広告代理店の走りか、とも思う。 






友人夫妻と小さな子供たちと一緒のお出かけだったので、さっと展覧会を見て、外へ。遊具で遊ぶ友人の子を見つつ、積もる話をする。



生まれたての、この子とは「初めまして」でした。   





帰り道に、友人夫妻の車の窓から鯱丸邦生さんの作のロボット兵(ジプリ美術館)が見られたのも嬉しかったです。実はお初です。








2017/02/22

涙ガラス製作所 展 @ 森岡書店へ






森岡書店へ涙ガラス製作所の展示に伺う。
まあるいガラスの玉の中に、タンポポの 
種が内包された作品があり、その作りを 
お聞きして(答えは書きません、直接  
ご覧になった時のお楽しみに)、その  
繊細さに、感嘆した。ネックレスなどの 
アクセサリー状になっている作品もあり 
最初に「いいな」と思ったのにする。  
自分へのプレゼントも、たまには良い。 







2017/02/20

作品集「貼リ切ル」が in-kyo、collabon、senkiyaでも取り扱い開始







本のお取り扱いや展覧会などで、お世話になっている
お店でも辻恵子作品集「貼リ切ル」を、お求め頂ける
ようになりました。写真は、福島・三春のin-kyo。  
他に、金沢のコラボン(ここは、ホームページの店名
ロゴも手がけています、何度か個展をした場所)、 
川口のsenkiyaでも。お近くの方はぜひ!     


2017/02/19

サイレント・ミュージックでの「LOVE FOR LOVE」展









東京・東中野のサイレントミュージックでの合同展「Love for Love」に参加します。
切手作品の切り絵4点とドローイング1点、新作を5点、出品。
(案内状の絵は別の方の作です)





「 〜愛から愛へ〜 LOVE FOR LOVE」展
会期:2017年2月11日(土) ~19日 (日)
時間:13:00~19:00
会場:Silent Music(東京都中野区東中野 5-11-2)
JR 総武線「東中野駅」東口下車(新宿方面) 徒歩5分


<参加アーティスト>
足立絵美 / 安藤恵美 / イシイリョウコ / かつやままりこ / 北原のり子 / スガミカ / 高橋キンタロー / 高安恭ノ介 / 武澤佳徳 /谷口シロウ/ 辻恵子 / 中村菜都子Hugme kissme / まちゅまゆ / 若林哲博

FBでのアルバムはこちら




出品作の制作風景




入り口の案内板。入り口は1階で、階段を上がっていただくと…






こんな風にお庭があります。名字が「辻」なので、なんとなく新規感がある十字架の形に並べられた白い小石。ちょっと異国に来たような雰囲気です。

*




私の作品のコーナーはこちら。切手から切り出した作品4点と線画の作品1点の新作です。 




出たばかりの作品集「貼リ切ル」なども販売していただきました。      




参加作家の方が、私の切り絵(印刷物に元々ある色を生かして製作した人物像、言葉で説明しづらいんですよね…)の説明をしてくださっているところ。私の絵の特徴の一つは、「わっ」と思ってくださった方が、他の方に「ここがこうなっているんだよ」と伝えたくなることかもしれないなあ、と有り難く思う。 




最終日も賑わっていました。会期中に朗読のイベントもあったようです。
初日には、オーナーの恵子さんが少しピアノを弾いてくださいました。  




たくさんのお出かけ、ありがとうございました。次の展覧会の参加は、近日お知らせできるかと思います。今度は、1点のみ出品して、各地を巡回予定の企画展。どうぞお楽しみに。      










2017/02/17

ありがとう、ディック・ブルーナ。




ディック・ブルーナさんが亡くなった。89歳。2014年に初めて欧州に
行った時(→ 旅日記はこちら)、アムステルダムの友人に頼んで、
ユトレヒトのブルーナ・ハウスに連れてって頂いた。もしかして 
街ですれちがったらいいなあって思いながら、散策してました。 



色彩感覚、削ぎ落とされた形、微妙に揺れる手描きの線、    
ニュートラルな表情、何よりセンスのよさ。感服する。     
色の部分はこういう風に作られています。ある意味、      
(私の絵と同じ)切り絵っぽいと言ってもいいのかしら。     




私がオランダにいったときブルーナは引退宣言【後】だった。  
ブルーナハウスの店には、彼自身は選ばないであろうパステル・ 
カラーのグッズもあり、「これはどうなんだろ…」と現地の友と 
話していました。こういう仕事(絵描き)は、あるいみ「引退  
します」と言わないかぎり、ずっと現役で、大きくなった自分の 
作品が自分(作者)の手を離れ、一人歩きしていって、たとえ  
親(作者)の意図と違うようになっていってしまったとしても  
それはそれ、というような懐の深さも感じたりした。(パステル  
カラーのブルーナのグッズは買わないけど、私は)。       





たとえば、身近な例では塾のCMのハイジのようなものかな、と  
思ったりもします。本来のハイジの素朴さを愛する人と、少し  
ブラックな?可笑しみも混ぜたコマーシャルの世界にあっても、 
どん!とブレない、存在感のあるキャラクターの力。ハイジの  
作画の小田部羊一さんとブルーナさん、意外なつながりというか 
共通点に、考え巡らせながらハッとしました。例えば、私は彼らと
比べるほどの仕事はできていないけれど、朝ドラの絵だって、近い
ものがあるのかも。作者と作品の距離というか。        






ちなみに、私が初めて覚えたオランダ語は多分、3歳児くらい?の 
友人の子供たちが教えてくれた「ナインチェ」です。      



「Welterrusten, Nijintje!」(おやすみ、ナインチェ:ミッフィー)。
「Dank u wel, Dick Bruna.」(ありがとう、ディック・ブルーナ)。





「とと姉ちゃん」DVD・BD BOXのジャケット等に貼り絵







2016年の4月から放送された連続テレビ小説「とと姉ちゃん」完全版の
DVDおよびブルーレイBOXNHKエンタープライズより発売中です。





連続テレビ小説 とと姉ちゃん 完全版 ブルーレイ BOX1 [Blu-ray]

連続テレビ小説 とと姉ちゃん 完全版 DVD BOX2

連続テレビ小説 とと姉ちゃん 完全版 DVD BOX3

★Blu-rayボックス     ★DVDボックス   









Blu-ray および DVD BOX - 1 は、2016年8月26日に発売されました。





ちらりと見える部分も可愛らしいです。
(自画自賛になってしまいますが…笑)。 




表のパッケージと、DVDケースの

ジャケットのデザインは、番組の
オープニングのアニメーションを
製作してくださった小中志展さん
がグラフィックデザインを担当。





ブックレットと盤面のデザインは、オカカデザインが担当してます。 
写真家の大沼ショージさんの写真が印象的に使われています。    




1〜3 巻のブックレット、ずらり。





メニュー画面にも辻恵子の絵の花が登場









盤面も凄く可愛らしいのです。これは、販売されているDVDと
ブルーレイだけ(レンタル版はもう少しシンプルなもの)。 


*BOX-2 は10月、BOX - 3 は12月に発売されました。
盤面も三つともデザインが違います。






2017/02/16

作品集の絵「やあ久しぶり」→「いってらっしゃい」と「お帰り」





2/16、この日は作品集「貼リ切ル」の撮影のために
お貸し出ししていた作品の返送と発送準備をする
為、出版社に伺いました。「やあ久しぶり」のち
「いってらっしゃい」と、送り出したのと、次の日
「お帰りなさい」と家で迎える作品とに分けてく。



作品集「貼リ切ル」の発売は徳間書店で、
発行は東京ニュース通信社。「TVガイド」
等を出しているところです。      



             \ なあに、また出かけるの〜? / と、猫。

家に戻ってくる作品は四箱、さらに旅へと
送り出した箱は二箱になりました。昨年、
ハロー!ブックスで伺った佐渡で、作品集
「貼リ切ル」の出版記念イベント(初)を
していただけることになったのです。詳細
またお知らせいたします。       





NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」オープニングや、
その主題歌で宇多田ヒカルさんの歌う「花束を君に」の 
ミュージックビデオにも登場したあの花の絵も久々に 
原画を見ることができました。 → 製作日記はこちら






朝ドラのオープニング映像のために「花束を君に」の

仮歌を聴かせて頂いた時、まだ歌詞が一部あるだけの

状態だけれど、その時もう、あ、これは今はなき母上

(藤圭子さん)への曲だなぁ、と感じ取ることができて、
印象的・キーとなる「涙色の花」という言葉でパッと
思い浮かんだのは忘れな草でした。この作品整理の 
帰り道、しゃれた花屋さんのウインドウにこの花が 
あって、鮮明に思い出しました。実際のところ、私の
絵の花=忘れな草です!というのではなく、特定の花
ではないように形作ったのですが、宇多田さんの歌詞
「涙色の花」を絵にする時に忘れな草をイメージして、
その解釈だと「涙色の花束」は「私を忘れないでね」の
花束。…という意味合いを、絵描きがその曲に持たせて
しまうかもしれないわけで、絵描きの責任重大!と 
いうか、私はこのように解釈いたしました!とズンと
心を決めて作ったなあ。→  放送直後にも同様の記事



翌日、帰宅組の作品がドッカ!と届く。

昨年の4月から、静岡東京・渋谷
金沢北九州→ 東京・銀座(作品集
出版社)→ 2月に帰宅、のグループと、

昨年の6月に奈良→ 一度帰宅→ 佐渡

北九州→ 銀座(作品集出版社)→帰宅
のグループ。長旅でしたね。お疲れ様。

まだまだ旅をする絵は、南書店で、近日
ご覧いただけると思います。詳細後日。






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