2016年を振り返ると、言わずもがな、朝ドラのお仕事「とと姉ちゃん」の
仕事が中心となった一年でした。昨年10月にお声がけいただいてから、
実際に絵を製作し始めたのは1月後半から。私は時々現場で垣間見ただけ
ですが、関わる人々の熱量というか、それぞれの分野で良いものを作る!
という気概と、回数が多いため、どんどん撮っていくライブ感を感じて
いました。(前年、初めて見学したドラマ「紅雲町珈琲屋こよみ」は、
一回だけのドラマで、カメラアングルを変えて何度も撮影していたけれど
朝ドラではスイッチングしながら、一発で色々な角度から撮ったり)。
仕事が中心となった一年でした。昨年10月にお声がけいただいてから、
実際に絵を製作し始めたのは1月後半から。私は時々現場で垣間見ただけ
ですが、関わる人々の熱量というか、それぞれの分野で良いものを作る!
という気概と、回数が多いため、どんどん撮っていくライブ感を感じて
いました。(前年、初めて見学したドラマ「紅雲町珈琲屋こよみ」は、
一回だけのドラマで、カメラアングルを変えて何度も撮影していたけれど
朝ドラではスイッチングしながら、一発で色々な角度から撮ったり)。
4月、「とと姉ちゃん」の放送開始の頃にはもう、その主題歌で
宇多田ヒカルさんが歌う「花束を君に」のミュージック・ビデオを
作り始めていました。映像の仕事において、私・絵描きの仕事は
いわば大道具や、役者を作る人。演出をした小川純子さんは監督で
あり、脚本家。そして動きをつけてくれた小中志展さんがいてこそ
の完成でした。初めて「花束を君に」の絵コンテをみた時、学生の
頃、とりつかれたように描いていた人魚が出てきて驚いたのですが
一方で、その絵コンテに宇多田さんもインスパイアされて「人魚」
の歌詞を書いたと、アルバム発売時にインタビューで読んで、我々
チームと作品で対話をしているかのよう、と有り難く思いました。
*
後日追記
こちらが、作品集「貼リ切ル」です!
(関連記事はこちら)
宇多田ヒカルさんが歌う「花束を君に」のミュージック・ビデオを
作り始めていました。映像の仕事において、私・絵描きの仕事は
いわば大道具や、役者を作る人。演出をした小川純子さんは監督で
あり、脚本家。そして動きをつけてくれた小中志展さんがいてこそ
の完成でした。初めて「花束を君に」の絵コンテをみた時、学生の
頃、とりつかれたように描いていた人魚が出てきて驚いたのですが
一方で、その絵コンテに宇多田さんもインスパイアされて「人魚」
の歌詞を書いたと、アルバム発売時にインタビューで読んで、我々
チームと作品で対話をしているかのよう、と有り難く思いました。
6月には奈良のNAOTで個展をしました。この個展をしたいと
会場の方に相談した当初は、3月まで表紙の絵を担当していた
「スタイルアサヒ」の表紙(上の画像だと左側のような、写真から
切り出した絵)の原画展の予定だったのですが、そのあとに
「とと姉ちゃん」「花束を君に」のことが動き出し、これは
貼り絵と切り絵、両方ご覧頂ける展覧会にしよう!と方向転換
したのでした。今まで、個展のタイトルが絵本になったことが
あるのですが(あの個展のタイトルがいいのでは、と編集者が
提案してくださって、出版物(これ)のタイトルになった事が
あるのですが、この個展も、今度はこの絵も表紙になって、
来年、同題「貼リ切ル」で、出版物が出る予定です。
どうぞ、お楽しみに。
後日追記
こちらが、作品集「貼リ切ル」です!
*
その奈良での個展が終わってから、6月に東京で運命的な
再会がありました。十数年前に、まだ遠方で展覧会をした
事がなかった頃に、新潟の佐渡で何か展覧会を、と誘って
くださった方と友人の展覧会で遭遇して、アレヨアレヨと
いうまに9月に佐渡でのハロー!ブックスに参加する事に
なりました。スピード実現。参加者の皆さんも面白い方が
多く、仕事だけど久しぶりの旅気分を味わいました。
その直後、10月には初めて九州上陸、小倉で「とと姉ちゃん」と
「花束を君に」、「かげはどこ」「スタイルアサヒ」の原画展と
いう、今年発表の仕事大集合みたいな企画も。お声がけ下さった
朝日広告社の方の熱意や、初めてのラジオの公開放送、初めての
サイン会!も印象的でした。「とと姉ちゃん」の放送が終わった
ばかりの時の10月の事。「とと姉ちゃん」の原画は、東京の
NHIKスタジオパークや、金沢・しいのき迎賓館などにも巡回
しました。*こちらはNHKサービスセンター・企画、運営
*
今まで(18年間)、上の動画のような切り絵をやって来て、最初は割と
意識的に「辻恵子さんといえば切り絵の人だよね」とか「切り絵と
いえば辻恵子さんっているよね」とか思っていただけるまでは切り絵を
メインに、と思っていたのですが、もし、そうなったらあとは自由に:
それ以外の絵もいろい創りたい、でも「まだまだ」なんだろうなあ、と
と思っていたのが、「とと姉ちゃん」の冒頭映像の【貼り絵】を製作
した【切り絵作家の】辻恵子さん、と、ややこしいことになって、未だ
肩書きをどうするか問題は落ち着いていないけれど、(貼り絵作家、と
名乗ったことはないので…年明け、某お仕事で初めて名乗りますが)、
何で作ろうと、君は君だ、と何かが取っ払われた感じの年でした。
例えば貼り絵:朝ドラなどの影響で、2003年に月刊絵本として刊行された
「かげはどこ」が単行本化されました。これは、本当に嬉しかった。
月刊絵本が単行本になるというのは滅多にないことだからということも
ありますが、私にとっては初めての絵本のお仕事なので。
そして、線画のお仕事もできて嬉しかった年です。景山えりか・著の書籍
「月整活」や、ホテルメトロポリタンエドモントのテーブルマナーブック
(冊子)の二つ。昔から個展にいらしてくださる方などには、線画は実は
人気があって、いつか線画だけの展覧会もできたらなあーと夢見てます。
先述の「月整活」や、マナーブックしかり、文字の仕事も手がけました。
左は「かまわぬ」の新しい店舗「SHARED TOKYO」の手ぬぐいで、右は
本郷の「さんか美容室」のロゴです。
ペーパーの表紙や、エデュケーション・フォー・サステイナブル・
ディベロップメント:ESDのお仕事も切り絵で製作。
テープのお仕事も出来た年。いろいろ、盛りだくさん。
ところで、今年の年賀状には、小さな頃に「さる」と言えずに
「たる」と発音していた事に重ねて、「たる」(足る)年に
なりますように、というような言葉を書きました。言霊、
すごいわあ、足るというか、なんというか、今までにない
濃厚な年でした。たくさんの方にお世話になりました。
来年は、さいごの「とと姉ちゃん」の余波かもしれない、
例の(上の「貼リ切ル」の記述、参照)出版物が出ます。
どうぞお楽しみに、来年もどうぞよろしくお願い致します!
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