東京・中目黒のBunBu学院で、7/29〜31(10時~12時半)の三日間、
BunBu Summer Schoolの一環として、貼り絵でつくる じゃばら絵本という
テーマで年長〜小学生を対象としたワークショップを開催しました。
*実際に参加したのは小学2年生くらいの子どもたち。
BunBu Summer Schoolの一環として、貼り絵でつくる じゃばら絵本という
テーマで年長〜小学生を対象としたワークショップを開催しました。
*実際に参加したのは小学2年生くらいの子どもたち。
写真は、ワークショップのための試作の制作風景。「子供でも作れるよ!」という
トーンの絵で見本を作るべきか悩ましかったけれど。のびのびと作ってみました。
じゃーん、こんなのが出来ました。「我輩は黒猫である。題名はまだない」…?
何度かワークショップをしたことがありますが、講師の私のやり方をヒントに
参加してくださる方が楽しく作品作りをして頂けたらと思います。新聞紙など
日常的に目にする紙であそぶび、作品を作ることについても体感して頂けたら。
*
ワークショップ1日目
自己紹介をして、作品をみてもらったりしてから、折り紙を
折って、切って作る「季節の紋切りあそび」(父と私が夏の
図案を担当した本)からの図柄を切り出しました。
さて、次は今回のワークショップの主題・ジャバラ本をつくるよー。
"ジャバラ"っていうのは"蛇"の"腹”って書くんだよ、クネクネしてる
でしょ、こんなふうに…と書いた絵(by 私)がユルい、ユルすぎる。
長い紙を折って、表紙に貼り付けて…
じゃーん!ジャバラ!
*
つぎは裏表紙に名前を貼ろう。
チョキチョキ
じょうず!
紋切り型の前振り(?)があったからか、私が言う前に二人の子がハート型は、
折って・切っても作れる!と理解して実践していました。私が切ったハートの跡
(切った後の紙)をみて、「これ誰が切ったの?」と目を丸くして、女の子。
「きれーい、持って帰る!」とにっこり。別に自分の筆跡?ハサミのラインが優れて
いるのだ云々、という話ではなくて、ハートはハートで、線の運びというのは
大して変わらないにしても、「いい形」に出来たなら、デザインうんぬん難しい
事を言わない・しらない小さな子にも敏感に・ちゃんと「伝わるのだ」と実感。
すこし、感動。同じ内容のことを言っていても、テニヲハに気を配ったり、
そういうこともきっと同じだろう。なんて上の空に考える。ジャバラ本と、
裏表紙ができたところで、一日目、終了。明日は中身を作るよー。
*
ワークショップ2日目
2日目は、ジャバラ本の中身を作っていきます。昨日の製作作業で、だいたいの
感覚がつかめたらしく、サクサク作っていく子も。参加者の皆さんは大体同い年
祖母は、個人的な話ですが小学校の先生をしていたのだとか。会ったことはない
血のつながりのある彼女もこんな風景を見ていたのかな、と、思いを馳せたり。
はっ、「せんせい!」と呼ぶ声、現実にもどってあれこれアドバイスしたり、
やってみせたり、励ましたり。
ここを切ってさ、ドアにしようかな、とかアイデアがすばらしい子も。すてきな
しかけ絵本になってきています。羽を広げていないカワセミの写真に青い紙片を
貼ったら飛んでるように見えるんじゃない?とか、自分のやりかたを押し付ける
のではなく、少し「助け舟」くらいが、ワークショップ講師の役割なのかしら、
さて、明日は仕上げだよー。
*
ワークショップ3日目
三日目、生徒が一人、増える。今日だけ参加の女の子。何がすき?と聞いて、
パンダを作ることに。オランダの子なのだけれど、やはり受け応えというか、
意志がはっきりしているなあ、と会話の端々に感じる。(いい事です)。
私はこうしたい、ああしたい、という意思表示の能力というか。
三日間連続で参加している子たちは、ジャバラ本の中身の仕上げの作業。
そして表紙作り。…それすら終わった子たちは、ジャバラ本の裏の余白に
自由にモチーフを貼り付けたりしている。折り鶴とか、この青いハート
(ブルーハーツ…ですな…)だとか。マチスの切り絵みたいでステキね。
「マチスってなーにー?」「マチスしってるー!」とか、こうやって
わいわい、お喋りしながらの授業って、中学や高校になると、
なかなかなさそう。いい時間だね。
ドアを開けられたり、しかけ絵本のように製作している男の子に触発されたのか
もう一人の子も、こうやって薄い紙を貼り重ねたり、工夫している。学ぶという
言葉の語源が真似ると同じで「まねぶ/学ぶ」だ、という話を思い出す。
ちぎり絵をする子も。この子はゆっくり、細か〜く作る子で、広い紙のはじっこに
ちっちゃ〜くモチーフを貼りはじめるもので、はたして埋まる・完成させられるの
だろうか、と心配もしていたけれど、できあがりをみると実に美術的にすぐれて
いるというか、絵としてとても美しいデザインになっていた。発表したくない、と
いっていたのでちぎり絵の部分だけ。夕焼けをあらわしているそうです。
今日だけ参加の女の子は、中のページを絵で埋めるのはやめて、表紙にパンダを
貼りました。じつをいうと顔の形と目の黒いところは「こうやって切ったら、
パンダになるんじゃないかしら」なんていいつつ私が作ってあげたのですが、
他の部分はきちんとした信念をもって製作されております。手を貸さず。
しかけ絵本を作っていた男の子は、結局ペロリ、とめくると何かが現れるのが
4箇所にも増えて、なかなかの大作に。途中、「もう、つかれたー、表紙は
作らなくていい」とか言ってたけれど、私も少し先生として慣れてきて?
「休んどいで」と放流後、帰ってきたら「よし!やっぱ表紙つくる!」と
なって、一安心でした。何をしたいのか聞き出したり引き出したり、早い子
ゆっくりの子、みつけてサポートしたり、アイデアを出したり質問したり。
疲れてたらリフレッシュさせたり…「先生」ってすごい仕事だなあ、
教師=教える師、と書くけど教えるだけじゃないのねーと実感。
瞬発力があるというか、よし!コレ作る!と言うやいなや手が動くタイプの?
この子は、作業が早くてジャバラの表にも裏にも絵がぎっしり、楽しい作品に
なりました。他にも色々写真はとったのですが、レポートはこれにてお終い。
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