(「PAPIER - 紙」展・欧州旅日記:つづき)展覧会「PAPIER - 紙」のための旅、なのに初めての欧州ということもあり、全然関係ないあれこれで更新に長々とかかりましたが、さあ、いよいよ作品搬入。猫と遊んでいた中庭の奥が会場。
ロバの本屋は、山の中にあって隣の家までもしばらく歩くほどにポツン、とある画廊・店だからニワトリ小屋よりも長閑さやウワテな感じがするけど、ニワトリ小屋のほうだって、朝に本気でコケコッコーとか、モー(牛の声)とか聞こえるからトントンだ。*ちなみにロバの本屋では鹿の鳴き声を聞きましたが。
パトリックさんのお宅は、1808に建てられたとても広いお家で、今は改装して画廊になっている所以外にも「ここは牛舎だった部屋だよ、この小さな部屋はチーズを作る部屋だったところ」とか、逸話がおもしろかった。
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…閑話休題。何も並べられていなかったスペースに、作品を仮置きしていく。奥にいるのはオランダのアーティスト、ユーディットさん。今回は映像作品でマールチェさんと共作をしています。作品を頂いたの、のちほど紹介できればと思います。★追記:こちら。
参加作家たち:左はフランス人のシャーロットさん。会場があるワヌアン近くの街・リールを拠点に活動している方。真ん中はオランダ人のマールチェさん。写真展をこの会場で開催したこともあるのだけれど、今回は展覧会のテーマである「紙」を使ったコラージュ作品を中心に、先述のユーディットさんとの共作の映像作品も。(そして右が私です、切り絵作品を出品)。
さー、トンテンカン、始めますかぁ!…と、腕まくりするも、背の低い私と、背の高い皆さんとでは視点の高さが違い、「それじゃひくすぎるかも…」と。
いろいろアドバイス頂きながら、結局、パトリックさんの手を借りて。実はインターネットでやりとりするばかりで、顔すら存じ上げなかったのですが、実際にお会いしてみて、ほっとしたというか温和で、本当にいい方でした。展覧会に参加してください、なんて具体的な話をする、ずーっと前(もしかしたら2006年くらい)に、個展の案内状で手紙を書いたことがあったのだけれど、それを大事に額に入れ、キッチンのよく見えるところに飾ってくれてあったりして、何だかもう、遠くの国で、自分の作品について(こんなに)「いいな!」と思ってくれている人がいるなんて嬉しいな、と思いました。
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この作品「つ」は、2012年、cafe+gallery 芝生での合同展「2013カレンダーと季節のごあいさつ」展のとき、「あ」「い」「さ」「つ」、を切って製作した作品です。初日に、どれか購入済みになってしまったので「あいさつ」というひとつの言葉としては、散り散りになってしまったけれど。
これは、2012年の私(ガラスに反射しております)と、東京で展示したときの/作りたてホヤホヤの同作品です。
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マールチェは、コラージュ作品とユーディットとの映像作品を出品。普段は朗らかな彼女だけれど搬入時のこわいほどに張り詰めたような集中度合いをみて、アーティストの世界共通の何かを感じる。真剣勝負だものね。共感。
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搬入作業が大体おわって、ホッとしてる頃にまた庭に猫のゼゼットがやってくる。ユーディットに、すりすり。赤毛のユーディットと、桜色の入ったような不思議なグレーの毛の猫が緑色の芝生の上でたわむれている、のを見てる黒髪のワタクシ。
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\ああ、世界のドコにいても、日は暮れるんだなあ…。/と、空を見上げる私。
\Tu connais pas? /(そんなこともしらないの?)という目で、猫。
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やっと搬入についての更新ができました!この展覧会のための欧州への旅でした:
作家: Maartje Jaquet, Judith Koning, Charlotte Moufti, 辻恵子
会期: 2014年10月11日(土)〜 11月9日(日)
会場: Le Poulailler
住所: 11 Rue du Saint-Get, 59830 Wannehain, France
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