ヘレン・シャルフベック(Helene Schjerfbeck)の展覧会をみに、上野公園の中に
ある東京藝術大学美術館に出かけてきました。先日、車椅子をどこで借りられるか
とか歩行距離の下見をしてきた美術館の一つ。付き添いの緊張感はありつつも、
天気もよくて遠足気分で楽しいお出かけでした。
天気もよくて遠足気分で楽しいお出かけでした。
会場内で車椅子を押すのはもう一人の同行者におまかせして、ときどきスケッチ
しながら展覧会をみる。最近、展覧会を見に行く時に持っていく手帳に、最初に
書いたのはお母さんの首筋ごしに、顔をのぞかせる赤子の絵でした。お針子の
姿を、全身像で緻密に描いた作品を見た後に、それに似た、しかし上半身だけ
切り取り、ザザッと筆の跡がわかるようなタッチで描かれた絵があり、あれっ?
と思う。解説を読むと、画商が、画家の創作意欲を高めるために、自作の再解釈を
薦めたのだとか。1905年の自作の絵を、22年後の1927年に模写。…22年かあ。
私、初個展から数えたら今年の秋で17年。「まだまだ」です。興味深いことに、
ずっと昔に父が、切り絵をペインティングで再現してみたら面白いんじゃない、と
アドバイスしてくれたことを思い出しました。切り絵の線はハサミでしか出ない
ものだから、それを手本にペイントしたら、自由に筆を動かして描くのとは、また
違うタッチになりそう。そして、ペインティングにくらべて無意識に切り出す
感覚である切り絵の形への理解が深まりそうな気がするなあ。聞き流した助言の
真意に気づく、今頃。個展のとき、やってみても楽しいかもしれない。
*
展覧会を見終わってから、同じ建物にある大学の食堂へ。安いねえ、セットに
なっていない味噌汁や惣菜をつけても、あれこれ三人前でいくらだった?
えーと、せんごひゃくえんでお釣りが来た!などと、楽しい食事は値段じゃ
ない、のでした。外で家庭料理を食べてるみたいな気分になるのは味噌汁の
成せるワザなのかも、外国の日本食やでも「はあ♥(家だあ)」と思った。
そして、学食"らしい"カレーの味も、ほっとしました。味噌汁、は家庭(料理)の
味だけど、カツカレーは外食の味だなあ。だって家ではカツを揚げたうえに、
ちょうどカレーも残ってる、なんてことは家ではなかなかないもの〜なんて話を
しながらパクパク。ちょうど昼時、混み始めるころに帰路につきました。
*
そして一日のおわりに、キラキラの赤い果実。いただきます。
人
◯ ◯
6/30、今日で6月もおしまいです。
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