10/18:初めて行った、たばこと塩の博物館でのメモ。
和田誠さんの展覧会。高校の時の英語のノートが、
もうプロの漫画家のようでクラクラする。上の文字
(レタリング)は、山名文夫さんのポスターの写し。
まだコンピューターで広告を作っていなかった頃、
デザイナーはレタリングもできて当然だった。広告
業だった父もそうだし、私はギリギリ(今でもある
のかもしれないけど)美術の授業でポスターカラー
使って文字を「描く」?のを習ったような淡い記憶
があります。私も題字やロゴなどを作ることがある
のですが、文字の力ってあるよなあ、と再認識。
実物をご覧になる方は、「る」にご注目。くるり、
と丸まってる部分が可愛らしいです。
スケッチしたのは幼少期の絵と、最初の写真の
高校の時の絵だけで、あとはもう、何というか
模写するのも、おこがましいような和田さんの
ワールド。絵を見て、「品」があるな、と感じ
たり、ゴチャゴチャっと、いろんなモチーフが
描かれた絵の中の、隣同士の色がバッチリ!と
いうか、とても良く引き立て合っていて、完璧
で、もうなんか、静かに圧倒されました。
制作風景を写した映像が上映されていて、
一回り、全部みる。太めの筆にアクリル
絵の具をぽってりと含ませて、細かい部分
までも、それ一本で迷いなく描いていく。
展示室の外には撮影可能なエリアがあって、
和田さんが長年、表紙の絵を手がけている
週刊誌のカバーがずらり。
私、うさぎ年生まれなので、その中から
うさぎを主題にしたものをピックアップ
してみました(右下は違います、フォト
ショップで切り貼りしたまま、バラと
猿は別の表紙です、あしからず)。
私自身、依頼されて挿絵などを描くとき(イラストレーションの仕事)
以外の、個展など・自発的に絵を描くときまで「イラストレーター」と
呼ばれることに違和感を感じることがあったりするのですが、とはいえ
画家というのもちょっと違う、と「切り絵作家」をよく使うのですが、
そんな話をする時に、よく例に出すのがロートレック。依頼主がいて
ポスターの絵を描いた彼の作品は、今、時代を超えて普遍的に伝わる
良さを持ったアートとして美術館に展示されている。和田誠さんの作品
だって、そうだろう。和田さんの展覧会の帰り道にこのポスターに遭遇
したのも、なんだかどきっとした。ちなみに、和田誠さんの展覧会の
入り口の説明文の中に、グラフィックデザイナーという肩書きが、
イラストレーターよりも前にあったのも印象的だった。制作風景の
映像の中で、似顔絵というのは(目鼻口などの)レイアウトだ、と
話していたのも、あ、そうね、デザインね、と腑に落ちたこと。
ロートレックのポスターに遭遇した駅の床に
描かれていたコレ(工事用の…なんと呼ぶの
でしょうかこういうの)だって、建築をよく
知らない私にとってはアートっぽかったり。
アートって、デザインって、なんだろう?と
考えていて、ちょっと寄り道した本屋で…
デザイナーの佐藤卓さんの本と目が合って購入。
こないだ「家をせおって歩いた」を読み終えた
ばかり。さて、読書の秋、となりますかどうか。
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