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2021/06/09

「人工」の美しいものを欲して銀座へ

 



2021/06/09:近頃、コロナ禍で美しいもの、ことに人工物に飢えているんだなあ、と、ファッション番組を観ながら気づいた。(ちなみに、美術という意味を持つ英語の「art」には「人工」の意味もあるんですよ)。 

人工というとなんとなく冷たいイメージ、ケミカルなものだったりをイメージするけれど、人との交流ができない今、人の顔もマスクの下にあるのが日常になっていて、「人の手」を感じたくなっているのかもしれません。  

銀座には久しく行っていなかったけど(ブログに全部を記録しているわけじゃないものの、おそらく前に銀座に行ったのは昨年の11月?→この時?)、SNSで見かけた宇多田ヒカルさんの新曲「PINK BLOOD」のミュージックビデオの衣装などの展覧会、えいや!と予約して、行ってみました。   

*ブログ更新、いつもながら遅いので、銀座の会期は終了しています。まだわからないけれど、巡回予定があるようなことを、どこかで目にしました。→ 最新情報








美しや〜。満たされ、充電された気分でした。




会場内に、宇多田さんの写真と似た構図で写真を撮って頂けるブースがありました。もっとポーズの研究?上を向けばよかったかな。



余談ですが、数年前の宇多田ヒカルさんのMV「花束を君に」の絵を制作しています(このブログだけ読む方もいるかもと)。 → 関連記事はこちら




なるべく人混みを避けるべく、歩けるところは歩く。日本橋の鳩が、「嘆きの壁」みたいに橋の出っ張りのキワにとまっているのを見つけたり、三越のライオン像の下に谷川俊太郎さんの詩があるのを見つけたり:


SNSで、ずいぶんスッキリとした写真を見かけていた将門(の首)塚をお参りしたりもしました:


コロナ禍で・ステイホームばかりの日々で、あちこち浦島太郎状態になっているんだろう&まだまだ知らないことばかり。



2019/09/28

新しいコートを買いに行く






9/28:消費税アップの前に!ってわけでもなかったんだけど(←お誘いした
皆様の予定で今日になった)、愛用してる冬服の新品を買いに行きました。
最初にこのコートを手に入れたのは、20年近く前。初期だったから、今の 
ものより、作りや防寒着としてはヤワかった印象なんだけど、基礎は変わらず
(そして、改善しつつ)作り続けてくれていることも素晴らしいよな、とシミジミ
思う帰路でした。こういう買い物をしておくと、冬が楽しみになりますね。




お誘いした方々(お世話になっているお店の方と先輩)も、あれこれ試着
しているのを見ていると、同じ服なのに、肩幅だとか、微妙に違う肌の色
とかで、「あ、これは〇〇さん、よく似合う!」とか分かって面白い。 
帰り道に、Aさんが「同じ袋を持って買い物帰りなんて久しぶり!」と。
私も連れ立って洋服を買いに行くなんて滅多にないなあ。楽しいこと、 
また一つ覚えてしまったような気持ちでした。            





2019/05/24

ハサミと銃の数え方 〜 英国風雲〜アルマーニ@東博






5/24:次の作品展の案内状(チラシ)に、私が切り絵や貼り絵を
作る時に愛用しているハサミも写してもらうことになり、主役の
絵と一緒に送る。*ちなみに愛用しているのは無印良品のハサミ
なのですが、学生時代に買った前のデザインのものです。今の 
ものよりも手を入れるところが広く設計されていて好き。復刻 
してほしいなあ!個人的にグッドデザイン賞です。      



いくつか持っているのですが、持ち手のプラスチックの
中で鉄の部分が錆びはじめていたり、少しヒビが入った
ものもあり。今、もうこの愛用画材は手に入らないので
慎重に包む。こうやって小箱に入れてると、犯罪映画の
ようだなあ(こないだ「コンフィデンスマン.JP」でも、
そんなシーンが)…と写真をSNSにアップしたら、友が
「そういえばハサミも銃と同じように「一丁(一挺)」と
数えるもんね、と教えてくれる。ハサミ愛用してるのに
1本、とか1つ、とか言ってた気がします。      


追記


この撮影のためにハサミを送りました






ともあれ、次回作品展のメインビジュアルの
切り絵作品と愛用のハサミを送り出してから
頭上に、英国っぽい雲がうかんでました。 













ところでこの日の博物館は何だか端正な人たちが
表慶館の前にズラリと並んでました。ジョルジオ
・アルマーニのショーがあったようです(→記事



 

私は早い時間に通りかかっただけなのでお見かけしませんでしたが、
(とと!「とと姉ちゃん」で主人公のお父さん役の)西島秀俊さんや、


ユマ・サーマン!、河瀬直美さんなどもいらしたそうです。そして、
84歳のジョルジオ・アルマーニも十数年ぶりの来日だったとか。  





誰だかわからずに華やかな撮っていましたが、あとで
赤いドレスの人は韓国の元・KARAの方と分かり、 
へー。なんて思っていたら、2日後に自殺未遂で意識
不明、というニュースが入ってきて(その後、意識
回復したそうです、よかった)、華やかな世界に 
ても、いや、それだからこそ?辛いこともあるん
だろうな、などと感じました。         



追記


11/24:復帰して、日本でも活動すると知って、よかったねー、
と思っていたク・ハラさんの訃報を知る。美しくても、才能が
あるというか努力できて、人前に立って何か成し遂げられる人
でも、弱い部分があったり、いなくなってしまいたいとか、何も
感じたくないと思ってしまうことがあるのだな、と。分からない
でもないけど(割と暗い時代もあったんで:笑)、生きたくても
生きられない病気の人だって、表舞台に立ちたくたって立てない
人だって山ほどいるけど、それとこれとは別というか、そういう
スポットライトの中にいるからこそ影も強くなってしまうのかも
しれないな。中島らもさんなどは、鬱っぽく、アル中ぽくなった
頃に、あ、このままだとジサツしちゃうな、とマネージャーに
その旨を伝えたことあるとか。もしかしたら、表舞台に立つ時の
自分と、「本当の」自分との距離っていうのもあったのかも
数分、お見かけできた異国の人。あなたはとても綺麗でした。









2019/04/15

「McQueen」鑑賞後、昔の自分の絵を掘り出す




4/15:学生時代に宿題で描いたファッションショーの絵を久しぶりに見る。
気恥ずかしさを伴うものやら、残す価値ないね、と思うものやら。そう
やって上手くなってくんだろうな、たくさん描いて、たくさん捨てる。
なぜ掘り返していたかと言いますと…



4/10:ファッション・デザイナーのアレキサンダー・マックイーンのドキュメンタリー
映画「McQueen」を観に行きました。規模や分野はちがえど、同じ表現するものとして
作り続けること、作品は目立って欲しいけど自分は目立ちたくないこと、作品に心血を
そそぐことのしんどさ、その結果の美しさ。ガサツさ(毒舌英国ジョーク)と繊細さ。
製作中に、クチュリエが精密に仕上げた部分の修正に、いきなりハサミをいれてしまう
ような彼のダイナミックさと、その底にあるテーラーで学んだ基盤。実話だからこその
痛みもあり、時々うるっとする。隣や後ろからすすり泣く声。まあ、美しいものは、 
その下に実は熱いマグマだったり鍛錬だったりを秘めてるんだよね、たいていの場合。











これ(1997年)とか、絶対描いてたと思うんだけどなあ。
どこかにしまいこんであるのか、もう捨てちゃったか。 








2018/05/12

SINA SUIEN 秋冬衣服新作発表会「こしょろがみた夢」へ




2018/5/12:つづき:銀座で画廊をハシゴした後、浅草橋へ。SINA SUIENの秋冬衣服新作発表会「こしょろがみた夢」@ CPK Galleryへ。暗い空間で席について目にした光景が、油絵のようではっとする。手前の少女たちは、カードゲームをして、きゃっきゃしている。奥に座っているのはモデルの髙橋真理さん(→ HP)。前に一度だけ(諏訪綾子さんの企画 @伊勢丹で)モデルとして人前に立つ彼女をみたことがあり、今回は2回目で、プロのファッションショーを体感したのは初めて。




一般公開の昼の回に、予備知識もなく伺ったのですが、SINA SUIENの秋冬、今回のテーマは、大まかに書くと数百年前、鎖国政策の栄養で、国外に追いやられた  混血の十代の少女(こしょろ)が、バタビア(現在のインドネシアはジャカルタ〜オランダ統治時代)から、遠い祖国を夢見る…というお話。日本にいる乳母に 宛てた手紙(手紙であると露見しないように、模様のようにしてある、ショーでは衣服に、刺繍で?)は、今回のショーでタッグを組んだサウンドアーティストmamoruさんのリサーチ資料の中に実際にあった手紙 
から、インスピレーションを得たようです。    




こちらは、まだショーが始まる前の写真。床にかがんで、床に長く広がる裾が孔雀のよう。 


円卓を囲んでいたモデルたちが、一人一人立ち上がり、ぐるりとランウエイを歩いていく。数百年前の物語、霧がかった空間、美しい衣装(そしてモデル)、と、目に見えるものが夢の中の情景のようでもあり


演者と観客の距離は近く、ふわあ、と長いドレスを着た人が前を通ると、 風を感じるくらい。夢のような情景と、実際に人がそこにいると感じ取れる距離感。え、これは(本当に)夢?いや、現実?昔?今?*と、軽く頭が混乱する。いい意味で。




美しくて泣きそうになる、っていうのがあるんだなあ。







追記:オフィシャルの映像






上の写真で手を広げている:真理さんの姿は、このショーの中では天女的に見え、




円卓の上に乗る方の佇まいは、蓮台(れんだい)の上に乗る菩薩像のようでもありました。 





日本を夢見る少女。お手玉やケン玉、「かごめかごめ」のなど日本の遊びもショーの中に見られました。


ショーが終わって、ぱあっと電気がついて、現実に引き戻された感じも面白かった。「はっ!…夢だったのか」と目覚めたような感覚というか。


オフショット?の野外で撮影されたモデルたちのポラロイドが入口脇のドアに貼ってありました。お茶目。 



ショーの後、しばらくは同じ会場で、インスタレーション作品のように衣装の展示がされており、再訪しました。 
 

うっとり。


ショーの時は天女のようだなあ、と思っていたドレス(左の写真は、ちょうどショーの後に立ち寄った時に見た、日本橋の高島屋にある天女像の衣装です)  



こうやってみると、蝶のよう。靴は、この下に配置されているのですが、浮遊感が舟越保武の二十六聖人像(聖人たちは吊るされたように、 足の爪先が下を向いている)みたいでもある。



追記:2022年に蝶々を撮った時にも、「あ、マリさんが着てた、あのドレスみたい」と思い出しました。





影の演出も素敵でした。











2018/05/11

集中制作の日・席順(@ライブ)・紙博の出店場所決まる




5/11(金):集中して制作に没頭する日。ちょこっと
メールチェックすると、6月の紙博の出店場所が5階の
奥に決まったようで、お知らせ。昨年、初めて生で 
演奏を聴けたミュージシャンのコンサートのチケット
が届く。前回は後ろから数えたほうが早かったのに、
今回は…!と嬉しくなるような、前の方の・端っこ 
でもない、舞台正面の席で、小躍りする。夕方に、 
やっと制作が一段落して(数枚を残して完成させて)
残りは週明けに!と、ちょっと散歩に出かけ、近日 
予定している出張(があるので、紙博の準備も早めに
進めないと間に合わない!)の時に着ていけるかな?
という洋服を馴染みのお店で試着して、1着、購入。

おそらく、人には皆、得意な・敏感なアンテナが  
それぞれにあって、私の場合は絵だとか何だろう  
けれども、洋服のアンテナは普段ピーンと張って  
いないようで、いざ、どこかに行く時にこの格好じゃ
…って時に、慌てて買うことになる。画廊に入った
時に、例えば私は(そんな、すんごい高いのは   
買えないけど)家に迎えるとしたらどれかな?とか、
真剣にみてみたりすることもある。多分、それを  
洋服でも(常に?なるべく)頻繁にやっていたら、 
きっともっと自分に似合うものを選べるように   
なったり、お化粧が上手になったり、お洒落に   
なれるのかもなあ、などと、考えていました。   






2018/03/27

ツモリチサトさんたちのトークへ・無垢の話










2018/03/27:を送りだしてから、夜はGINZA SIXへ。学校の先輩)も携わった、この本の出版記念のイベントで…(続く)




…(続き)ファッションデザイナーの津森千里さん、グラフィック・デザイナーの佐藤卓さんのトークイベントへ。導入部で、司会の方がお二人とも、音楽が好きだという共通点があるというお話。津森さんは歌の方、佐藤さんはパーカッションなど。打楽器の、表に出てこない(主役ではなく支えるような役割)、臨機応変にアドリブで変わってく即興性がデザインにも通じる、というのもなるほど!と思ったり、本日の主役である津森さんの直感だったり、ご自分で仰っていた言葉なのだけど「アイ・ラブ・ミー」(自分のことを好きにならないと人の事など幸せにはできない、みたいな、うろ覚えですが)の精神は何というかいい意味で子供のような率直さ(王様は裸だ、と言う ことができる少年のような)、素直に自分は何をしたいのだ、と言える、無垢を貫いているような印象を受けた。                         




トークイベントが終わってから、ファッション・モデルの髙橋真理さん()が、津森さんについて寄せたエッセイの見出しを読んだら、長年・津森さんと交流がある真理さんも同じようなこと(英訳部分しか参照できず失礼、原文でなく辻の訳ですが「What I love about Tsumori Chisato is its mature innocence」津森さんの大好きなところは、その成熟した無垢さだ、と)書いてらっしゃいました。今度また巻末の日本語原文を読んでみようっと。*上の写真は津森さんによる、真理さんの似顔絵と、ご本人の図。                      


Tsumori Chisato

NYの出版社Rizzoliからの出版(つまり、洋書扱い)だそうです。本編は英語で、巻末に日本語訳も掲載。もう並んでいるところもある(&Ginza Sixの蔦屋でも数冊並んでいました)けれど、HPによると4/3発売。出来立て、ほやほやで。ずっしり、遊び心もあって。実はまだツモリチサトのお洋服を買ったことはないのだけど、学生時代にファッションショーの様子を絵に描く宿題の時に目にしたあれは、何年のコレクションだったんだろう?と凄く気になって(そして、当時はまだインターネットが今ほど普及してなかったこともあり、検索しても出てこない!)、買わずに帰ったことが悔やまれ、多分また書店に行くでしょう。笑。



下は、そのほかの夜の銀座での写真


@和光(の窓から)




@ 資生堂



@ GINZA SIX、資生堂、和光(ウインドウディスプレイの展示替え中)🌸春色!




2017/04/27

合同展開会式前に、映画「The First Monday in May」





4/27:朝から渋谷へ。


東急百貨店での「NHKハート展」の
開会式の前に、会場・隣の文化村で
映画を観ました。        


ニューヨークのメトロポリタン美術館で
年に一度、開催される「メットガラ」は
服飾のイベント。私はツイッターで知り
どういうイベントなのかもよく知らない
まま、うっとりと眺めていたのですが、
美術館の中で服飾は、美術品の主役の 
ような存在の油絵などと同じ「アート」
であるのか?と、あやふやな部分もあり
(デザイナー自身、私はドレスメイカーだ
と公言している人もいて)、作業をする
部屋も、地下室。運営資金を集める事も
目的としているそうです。「VOGUE」の
敏腕編集長が、ゲストの席順から細かな
演出に至るまで取り仕切ったり、そして
夢のような世界でありつつ、きちんと 
莫大な利益(と、世界に「なんて素敵な
文化を持っているんだろう!」と感嘆 
させる力)を発生させている。すごい。



彼が他界したのが2016年6月で、この映画は2015年のメットガラを追っているので
もしかしたら、ビルさんが撮った、最後から二番のメットガラだったんだな。  
*彼の撮った2016年のメットガラの記事はこちら:NY Times(5/6更新)




話を元に戻すと、この映画で軸となって
いる人物は、同美術館 服飾部門の学芸員
アンドリュー・ボルトン。ボルトンさんは
10代の頃から、メトロポリタン美術館の
服飾の学芸員になりたいと思ってたとか。
を作り上げていく様子、自分も展覧会を
作るときと重ねて見ていました。上の 
ポスターのシーンは、展示物のドレスの
裾の位置を調整して、少し離れて眺め、
さらに直しているところ。あ、あと、 
前のあそこも・・・と思うやいなや、 
(まさにこの写真の場所を)直して   
くれたので、「ん!わかってる!」と 
嬉しくなりました。映画の大部分は、
裏方たちの場面で、残り一割くらいが
華やかな宴のシーン。繊細に細部まで
心配りされ、上質に作り込まれた空間
や演出は、「頑張りました!」と額に
する事もなく、優雅に夢の世界に 
いざなってくれる。そういう仕事が、
我々の仕事なんだ、と同士のように 
思う。苦言を呈するならば、先日、 
学芸員についての失言をしたあの人
見せてあげたいわ、とも。