バレエ公演「Back to Bach(バック・トゥ・バッハ)」。題名だけでもぐっとくる。公演期間は10/11〜19。え
ーと、10/10〜12は在仏で無理。帰国の飛行機に乗るのが15日。13か14のどちらかで行けるかも!と淡い期待を抱く。
アムステルダムで滞在させていただいていたマールチェさんのお宅で、チケットはどうやって予約したらいいんだろう、いくらぐらいなんだろう?なんて質問をしていたら、(マールチェのお姉さまで絵本作家の)ハーティも興味持ってたわよ。あなたポスターの写真を撮ってSNSに投稿してたでしょ、彼女、それを見たのかもしれないわね。ケイコが観たいみたいね、おもしろそう、と話していたとのこと。
写真連投していたのは、旅の後でまとめて投稿しよう、なんて言っていたらずっとそのままできないだろうから、と思ってのことだったけど、「わー、これ素敵!」「美味しそう」などなど「発信しとくもんだなあ」と思う。(ジンジャーケーキもそうでした)。
直接きいたほうが早いわね、とハーティさんに電話→来るって!→よし、一番安い席、予約!…と、トントン拍子で進んだのでした。ありがとう、マールチェさん。
劇場の天井に近い、一番上の階の、真正面じゃなくて左側の、でもバルコニー席の真ん前で、手すりにもたれかかって見られる場所。十分に良い席。
一番安い席で大体2000円くらい。すばらしい。その手頃さのせいか、お客さんもバリバリにお洒落にきめた人というよりは普通に、カジュアルに観にきている風の人が大多数だった印象。おばあちゃんもいた。
少し出遅れてしまったけれど、ロビーで関係者のトークと、バッハの楽曲:「G線上のアリア」などの生演奏を聴くことができました。
本公演とは関係ありませんが:私が初めて会ったオランダ人は、チェリストだった。若くして亡くなった人でした。目の前で同じ楽器を演奏している初老の演奏家を見て、あの人も、生きてたらこんな風に「老けられた」はずなんだけどなあ。美しい旋律も相まって、少し切なくなる。若いって最高!とか思いがちだけど生きてるからこそ年をとれるというもの…なのですよ。加齢万歳。
ロビーでコーヒー飲んで、眠気覚まし。スニッカーズのようなお菓子を一つ、ハーティさんと分けて食べる。二つに割って、大きい方をハーティーさんにすすめると、「いいのよ、あなたが食べて」と言われる。「ハーティのほうが(身長)大きいじゃない?だから大きいチョコは、あなたが食べて。」「だめよ、ケイコは小さいから、それ食べて大きくなって!」…というような話をする。もちろん冗談で、ね。…いざ、客席へ。
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わ、生のオーケストラ!
赤い幕のドレープの美しさよ。ワクワク感が高まります。この公演は、 バッハの曲に合わせて4人の振付家が振りつけをした舞台。幕があいて、最初の演目で、あまりにも美しくて涙が流れた。それが踊りのせいなのかバッハの美しい旋律のせいなのか…どちらか、ではない、きっと両方だ。
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休憩時間に、ロビーでハーティの同僚と偶然出会う。彼らは同じ階の真ん中くらいにいて、「あー、手を降ってる〜」「ははは、撮れるかな?」なんてやっているところ。ペラペラ〜っとオランダ語で会話をしていて、私がきょとーんとしていると、「あれっ?オランダ語わからないのか、ごめんごめん」なんていって英語で話してくれる。さっき書いた、初めて会ったオランダ人もそうだった。柔軟なのだ。
クロークでコートをピックアップして、外に出たのは夜の11時近くだった。端正な世界観を見たあとに、むんむんに色香ただようレッドライトを歩き (ああ、逆にすればよかった…今や、笑い話)、アムステルダム中央駅前で ハーティさんと別れ、トラムに乗って滞在先のマールチェさんの家に帰る。ああ、濃い一日だった。明日は帰国の途につく日。(旅日記、つづきます)
この展覧会のための欧州への旅でした:
作家: Maartje Jaquet, Judith Koning, Charlotte Moufti, 辻恵子
会期: 2014年10月11日(土)〜 11月9日(日)
会場: Le Poulailler
住所: 11 Rue du Saint-Get, 59830 Wannehain, France
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