(「PAPIER - 紙」展・欧州旅日記:つづき)フランスでの「PAPIER- 紙」でご一緒
するオランダ人アーティスト・Maartje Jaquet(マールチェ・ジャケット)さんの
お姉様・Gertie Jaquet(ハーティ・ジャケット)さんは、私のオランダ人の友人
たちの中でも一番最初にやりとりをした人であり、今回の旅でやっとお会いできた
方。マールチェさんが美術よりであるのに対して、ハーティさんは絵本作家であり
イラストレーター、といったかんじ。絵本を送り合ったりしていた仲。この日は
直接会うのが二回目だったのだけれど、不思議と余所余所しい感じがしない。
アムステルダムに居るんだったらここに行ってみて、と日本人の仕事仲間が教えて
くれた店、にハーティさんに連れて行ってもらう。写真は、家具インテリアの店。
*
そして、教えてもらった本屋さんBoekie Woekieへ。絵葉書や小さな豆本や、
「すずしい風」と、たどたどしい筆跡で書かれたパラパラまんがのような本等
楽しくて、滞在中もう一度出かける。Maartjeに話すと、店主はスイスの方で
彼女が作った映像作品(ここで見られます)にも声で出演してるとか。後日、
手に入れた本についてはブックシェアについて記事でどうぞ。→ 【こちら】
最初に行った日しか会えなかったけれど、秋田のキモスイみたいなブワッとした
黒猫が、いました。私に気づくと、いらっしゃーい、とズンズン近づいてきて、
すーっと奥にUターンしていきました。
*
テクテク歩いて、Gertieのアトリエに向かうまでに観光客がパシャパシャと写真を
撮る銅像がありました。「あれは何?」「アンネ・フランクの像よ」。御多分に
もれず、私もパシャリ。にっこりしてはいけなかったかしら、と後で思う。いや、
いいのかしら?アンネ・フランクの家のあとは博物館のようになっていて、入り口
前は長蛇の列でした。すごい人混みだ、と眺めて通り過ぎる頃、近くの教会の鐘が
鳴りました。アンネもきっと、この鐘の音を聴いたのだろうと想いを馳せました。
狭い部屋で、いつ出られるとも知れない外の世界を夢見ながら。
*
しばしの単独行動ののち、Gertieさんのお住まいを見せてもらう。
彼女のFlickrで見たことがある、窓からの景色。窓辺に並ぶ陶の
作品もGerieさんの作品。かわいらしいものがあちこちにある。
何人かのアーティストでシェアしているというアトリエに移動して、スタンプの
作品を見せてもらう。手帳や、頂いたグリーティングカードの中にペタペタと
押させてもらう。楽しい。押させてもらうだけで十分楽しい、止まらないわ。
と言うも「どれか選んでちょうだい、あげたいの」とGertieさん。どんぐりの
ような顔のものを選ぶ。何となく私の顔に似ている気がして。左のセットも
頂いてしまった。行く先々で、歓迎されている感じ、ひしひしと感じて、ああ、
来てよかったあ、私、恵まれてるなあ(恵子、だけに)と思う。ものっすごく
英語が上手ってわけでもないのですが、学生時代の私、勉強しておいてくれて
ありがとう、おかげでこうやって通じ合えてます、とも思う。たぶん、同じ
図式で、今やっていることで後々の自分のアレコレが変わるんだろう、とも。
…しっかり、生きねば。笑。
*
2015年、9月追記
このスタンプは、取材を受けた書籍「手紙のある暮らし」にも登場しています。
*
アトリエの引き出しには一杯、スタンプが。わー、これも可愛いなあ。
押してもいい?と、移動しないといけない時間ぎりぎりまで見ていた。
植物系のばかりが入っている引き出しもありました。
Getieさんに押してもらった大きなスタンプも、
折らないように大事に日本に持って帰りました。
アトリエを後にして、二人で滞在先のMaartjeさんの家に移動する。
*
「あっ、ちょっと待って!あれ撮りたい」と私が言うと「ふふふ、"FP"ね!」と
Gertieさん。こういうとこ面白がってしまうとことか、通じあってる気がした。
*
滞在先の/Maartjeさんの家に到着。来客者を待つ。少年たちは先に夕食。
\HEY, WHO ARE YOU !?/
オランダに来て最初にお世話になったノリコさんの家にも、次にお世話になった
マールチェの家にも猫が居たのですが、知らない人には警戒モードの子たちで、
こうやって遠巻きに「…誰ですか?」と観察しに来るくらいでした。(泣)
そうこうしている内に、来客到着。たまたま同じ時期にアムステルダムに来ていた
東京の友人たち。こんな偶然もあるんだ!夕ごはんでも食べようよ、というわけ。
日本でわたせばいいようなものだけれど、日本を発つ前に「よう」さんにあげたい
作品(かなり前に制作した、「よう」という文字から切り出した)絵を見つけた
ので、スーツケースの中に忍ばせていたものを、プレゼントする。感涙するほどに
喜んでもらえて、うれしかった。上の写真は、Gertieさんが撮ってくれました。
帰り道。中心地の市街地なのに、夜はちゃんと暗いのが良いなぁ。
(旅日記、つづきます)
*
なかなか更新が追いつきませんが、
この展覧会のための欧州への旅でした:
「PAPIER - 紙」
作家: Maartje Jaquet, Judith Koning, Charlotte Moufti, 辻恵子
会期: 2014年10月11日(土)〜 11月9日(日)
会場: Le Poulailler
住所: 11 Rue du Saint-Get, 59830 Wannehain, France
作家: Maartje Jaquet, Judith Koning, Charlotte Moufti, 辻恵子
会期: 2014年10月11日(土)〜 11月9日(日)
会場: Le Poulailler
住所: 11 Rue du Saint-Get, 59830 Wannehain, France
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